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M&A用語+

M&A用語は専門的なものが多く、誤用もされやすく、要注意です。
売却価格等の条件は、「取引関係者による評価」で決まります。
売主が成行任せは禁物で「買主サイドの評価を想定した準備」が勝敗を分けるのです。
取引関係者は、買主本人(買主の社内でも賛成派、反対派がいることも)だけではありません。
専門家(会計士、税理士、弁護士、コンサルタントが精査結果や価値評価を買主に報告)や、
銀行(買収資金の融資可否判断や融資条件を検討)等がどう評価するか、などなど。
買主サイドでもそれぞれの利益やリスクがあって、それぞれの主張があるのです。
正確な用語理解が、クライアント様の利益最大化への第一歩となります。
日本初の売主支援専業のM&A助言会社として、『売主様のためのM&A用語集』をご用意しました。
用語の意味に加え、知っておくべき豆知識をご紹介してますのでぜひ参考にしてください。

期待値(Expected Value)

◆期待値とは、確率論において、ある確率変数が取り得る値にそれぞれの確率を掛けた合計値のことを指す。ランダム事象の長期平均的な結果を予測する際によく用いられる。経済学、ゲーム理論、設備投資計画、事業計画や証券投資など多くの分野で用いられ、意思決定において有用な指標である。

◆例えば、例えば、コインを1回投げるゲームで、表が出れば100円もらい、裏が出れば50円失うとする。このゲームの期待値を計算すると、次のようになる。

  • x1=100円 (表が出たとき)
  • p1=50% (表が出る確率)
  • x2=▲50円 (裏が出たとき)
  • p2=50% (裏が出る確率)

期待値E(x)は次のように計算される。

E(x)=100×0.5+▲50×0.5=25

この場合、このゲームを1回行ったときの期待される収益は25円である。

行動経済学によれば、多くの人は期待値が25円とプラスなのに、このゲームにチャレンジせず、▲50円を回避することを重視してしまう。問題は、起こりうるあらゆる事象、その効果と発生確率を合理的に推測することに一定の困難が伴うことである。また、実際の経済事象においては、xやpを自らの努力によって動かすことができる点を見逃しやすい点も重要である。以下のような状況に好転すれば、足を前に踏み出しやすくなるはずである。

  • x1=200円 (表が出たとき)
  • p1=90% (表が出る確率)
  • x2=▲5円 (裏が出たとき)
  • p2=10% (裏が出る確率)

期待値E(x)は次のように計算される。

E(x)=200×0.9+▲5×0.1=199.5