Glossary

M&A用語+

TOP

→

M&A用語+

M&A用語は専門的なものが多く、誤用もされやすく、要注意です。
売却価格等の条件は、「取引関係者による評価」で決まります。
売主が成行任せは禁物で「買主サイドの評価を想定した準備」が勝敗を分けるのです。
取引関係者は、買主本人(買主の社内でも賛成派、反対派がいることも)だけではありません。
専門家(会計士、税理士、弁護士、コンサルタントが精査結果や価値評価を買主に報告)や、
銀行(買収資金の融資可否判断や融資条件を検討)等がどう評価するか、などなど。
買主サイドでもそれぞれの利益やリスクがあって、それぞれの主張があるのです。
正確な用語理解が、クライアント様の利益最大化への第一歩となります。
日本初の売主支援専業のM&A助言会社として、『売主様のためのM&A用語集』をご用意しました。
用語の意味に加え、知っておくべき豆知識をご紹介してますのでぜひ参考にしてください。

アジャイル志向(Agile-Oriented)

◆アジャイル志向とは、迅速適応と反復を重視する開発思考である。これは従来のウォーターフォール型プロジェクト管理と対照的に、小規模な作業サイクルを繰り返す。変化する顧客ニーズや市場状況に迅速に対応するのに適している。

◆アジャイル志向は、主にソフトウェア開発において発展したが、近年では幅広い分野に適用され、特にイノベーションやプロジェクト管理で効果を発揮している。新規事業開発などで有益なエフェクチュエーションとも通ずる考え方であり、柔軟性を重視する開発手法である。

【Plus】M&A売主は、ITシステムを自製する場合も、外部委託する場合も、不確実要素がある場合は特にアジャイル志向を取り入れることが望ましい。小さなコスト、短い時間でより大きな成果を期待できるからである。大規模ITシステムに限らず、ノーコードローコードエコシステム連携型等を活用した、小規模ITシステムを開発する際にもアジャイル志向は有益である。

【Plus】アジャイル志向をITシステム開発以外にも取り入れることで、対象企業のプロジェクトや開発サイクルを短縮し、迅速に価値を創出できる可能性が高まる。変化する市場ニーズや技術的な変革に迅速に対応できるためである。M&A買主に対してより高い成長ポテンシャルを示すことが可能となる。

【Plus】M&A交渉が始まった後、M&A売主はアジャイルな開発手法を採用していることを具体的な事例とともに情報開示することで、M&A買主に対し、柔軟性と迅速な行動能力をアピールできる。これにより、M&A交渉がよりスムーズに進行し、ポストM&Aでの統合においても円滑なプロセスが期待できる。

【Plus】不確実性の高い環境下では、アジャイル志向は企業価値評価においてポジティブに働く。買収後、迅速かつ柔軟に対応できる組織を持つため、シナジー効果を早期に実現するための重要な要素となる。