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M&A用語+

M&A用語は専門的なものが多く、誤用もされやすく、要注意です。
売却価格等の条件は、「取引関係者による評価」で決まります。
売主が成行任せは禁物で「買主サイドの評価を想定した準備」が勝敗を分けるのです。
取引関係者は、買主本人(買主の社内でも賛成派、反対派がいることも)だけではありません。
専門家(会計士、税理士、弁護士、コンサルタントが精査結果や価値評価を買主に報告)や、
銀行(買収資金の融資可否判断や融資条件を検討)等がどう評価するか、などなど。
買主サイドでもそれぞれの利益やリスクがあって、それぞれの主張があるのです。
正確な用語理解が、クライアント様の利益最大化への第一歩となります。
日本初の売主支援専業のM&A助言会社として、『売主様のためのM&A用語集』をご用意しました。
用語の意味に加え、知っておくべき豆知識をご紹介してますのでぜひ参考にしてください。

反ESG(Anti-ESG)

◆「反ESG」とは、企業の環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の側面に対する取り組み、すなわち「ESGに対する懐疑的・批判的な立場」を指す。

◆特に、環境問題について3つの立場が存在する。1つ目はそもそも温暖化の因果関係自体に懐疑的な立場、2つ目はそれは認めつつ技術革新を急速に進めることこそ最も有効な対策であると信じる立場、最後にそういう事に関心がなく、短期的な経済的利益が犠牲になることに対し反発する立場である。

◆反ESGの立場から企業経営を推進することによって、短期的な収益性の強化に注力でき、本来の事業効率や企業価値の最大化に邁進できる。一方、そのような姿勢がESGを尊重しているステークホルダー(顧客、取引先、取引銀行や投資家)に伝わることで、事業上の困難を招くリスクもある。

◆代表的な反ESGの動きとしては、エネルギーセクター(化石燃料系企業)、政治的反ESG運動( 米国共和党系)、反ESGファンド(ESG要素を無視、あくまで収益性や成長性に焦点)といったものが挙げられる。

【Plus】売主が反ESGの立場に立つ場合、短期的利益を重視している印象を与える一方、なんらかのイベント発生時には想定外の損害が生じうるという印象も与える。

【Plus】反ESGの戦略を選択している場合、その理由や背景、具体的なコスト削減効果を明確に開示すべきである。潜在的なレピュテーションリスクやその備えについて丁寧に説明すべきである。

【Plus】ESG関連規制が強化された場合や、投資家や消費者からのESGに対する要求が高まった場合、逆に企業価値が低下するリスクがある。資金調達等の観点も含め、中長期的な視点でのリスク管理が重要となる。

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