Glossary

M&A用語+

TOP

→

M&A用語+

M&A用語は専門的なものが多く、誤用もされやすく、要注意です。
売却価格等の条件は、「取引関係者による評価」で決まります。
売主が成行任せは禁物で「買主サイドの評価を想定した準備」が勝敗を分けるのです。
取引関係者は、買主本人(買主の社内でも賛成派、反対派がいることも)だけではありません。
専門家(会計士、税理士、弁護士、コンサルタントが精査結果や価値評価を買主に報告)や、
銀行(買収資金の融資可否判断や融資条件を検討)等がどう評価するか、などなど。
買主サイドでもそれぞれの利益やリスクがあって、それぞれの主張があるのです。
正確な用語理解が、クライアント様の利益最大化への第一歩となります。
日本初の売主支援専業のM&A助言会社として、『売主様のためのM&A用語集』をご用意しました。
用語の意味に加え、知っておくべき豆知識をご紹介してますのでぜひ参考にしてください。

クロスボーダーM&A(Cross-Border M&A)

◆クロスボーダーM&Aとは、国境を越えて行われるM&A取引を指す。異なる国の企業間での取引であり、文化・法制度・言語・商慣習等の違いが交渉や統合に影響を与える。クロスボーダーM&Aは、日本企業にとって市場拡大、競争優位の強化や新規性の高い知的財産取得などの戦略的な手段となる。

◆ クロスボーダーM&Aの種類は以下のとおり。

▽アウトバウンドM&A:日本企業が海外企業を買収するM&A取引(対象企業=海外企業)を指す。日本の大企業が、成長市場にある海外企業を買収することを通じ、現地市場に参入して成長を取り込むケースが多い。
▽インバウンドM&A:海外企業が日本企業を買収するM&A取引(対象企業=日本企業)を指す。例えば、欧米やアジアの投資ファンドが、日本の中堅中小企業を対象企業として投資するケースは増加傾向にある。

◆インバウンドM&A(日本企業を海外企業に売るM&A)の売主にとってのメリット・デメリットは以下のとおり。

▽メリット:

・シナジー規模:海外企業の商品が日本市場にアクセス(ダウンストリーム・シナジー)や、日本企業の商品が海外市場にアクセスする(アップストリーム・シナジー)により、大きな成長が見込める場合、国内の買主(ドメスティック・バイヤー)より大きなシナジー効果を発現できる可能性が増える。日本企業の商品・サービスがいわゆる外国人旅行者需要にフィットしている場合、これもアップストリーム・シナジーとして有効に機能する可能性がある。
・売却額:シナジー規模、為替レートの水準や見通しによって、国内の買主より相当に高いバリュエーション評価額が提示されるチャンスがある。日本を除く先進国では受け入れられやすい競争入札による交渉によって、売却額がさらに上がる場合もある。

▽デメリット:

・言語の壁(交渉時):買主が日本語を話せず、売主も買主国の言語を話せない場合、通訳が入ったとしても売却交渉が円滑に進まないリスクがある。誤解や曖昧さが生じる可能性が高く、取引の交渉・実行で不測のトラブルが生じるリスクがある。
・言語の壁(PMI):売却後、買主と対象企業の役員・従業員間で言語の違いがPMIを困難にするリスクがある。特に、日本語は言語の壁が高く、統合プロセスが遅れる可能性がある。

Copy Protected by Tech Tips's CopyProtect Wordpress Blogs.