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M&A用語+

M&A用語は専門的なものが多く、誤用もされやすく、要注意です。
売却価格等の条件は、「取引関係者による評価」で決まります。
売主が成行任せは禁物で「買主サイドの評価を想定した準備」が勝敗を分けるのです。
取引関係者は、買主本人(買主の社内でも賛成派、反対派がいることも)だけではありません。
専門家(会計士、税理士、弁護士、コンサルタントが精査結果や価値評価を買主に報告)や、
銀行(買収資金の融資可否判断や融資条件を検討)等がどう評価するか、などなど。
買主サイドでもそれぞれの利益やリスクがあって、それぞれの主張があるのです。
正確な用語理解が、クライアント様の利益最大化への第一歩となります。
日本初の売主支援専業のM&A助言会社として、『売主様のためのM&A用語集』をご用意しました。
用語の意味に加え、知っておくべき豆知識をご紹介してますのでぜひ参考にしてください。

従業員満足度(Employee Satisfaction)

◆従業員満足度とは、従業員が自社の労働環境、業務内容、人間関係、報酬制度などに対して感じる満足度や幸福度の指標である。従業員のモチベーションや生産性、離職率などに大きく関わり、企業価値向上の鍵となる。

◆従業員満足度は、企業文化や組織の安定性に影響を与える重要な要素である。一方、その調査方法はアンケート方式によるため限界もある。人手不足やコスト増に苦しむ経営者には「従業員の声」に従属してしまう人も少なくない。しかし、調査結果を鵜呑みにするとマイナスに作用することもある。「従業員の声」に対する「企業としての意思」はあくまで経営者が決めるべきであり、必ずしも給料を一番にしないと従業員が集まらないとは限らない。サラリーマンは、オーナー経営者と異なり「安全重視」を選択した人々である。次のような「人件費を抑制しつつ労働生産性を向上させる方法」も試すべきである。

DX
・社保労保が不要な労働力(雇用契約以外)への切替え
企業価値に貢献しない無駄な仕事(社歴や規模を伴う日本企業には必ず存在)を止める

◆アンケート設問設定ポイント、限界や回答結果の可視化方法として以下を挙げられる。

一般的なアンケート設問(それぞれ数問程度、オープンクエスチョンも1~2問程度)

1. 職場環境・働きやすさ
2. 業務内容・負荷
3. 人間関係・コミュニケーション
4. 評価・報酬制度
5. キャリア・成長機会
6. エンゲージメント(会社への貢献意欲)

企業ごとのアレンジポイント(自社の特徴にフィットさせ、経営者課題に関連させる)

業界や職種の特性を反映
・経営課題や企業文化に沿った設問
・現在の社内課題にフォーカス

アンケート方式の限界(人間の真意を他人が完全に把握できる方法はない)

本音を引き出せないリスク:従業員が「正直に答えることで不利益が生じるのでは」という懸念から、実際の満足度より高い評価を記入する可能性がある。逆に、ストレス発散的に低評価を付けるケースもあるため、結果が偏るリスクがある。
・設問設計の影響:設問の仕方によって結果が大きく左右される。できるだけ従業員満足度を正確に測定するとともに、具体的な改善策につながるような回答を引き出す設問を設計する必要があるため、継続的に実施しながら改善していくことが重要である。
・サイレントマジョリティの存在:アンケートに積極的に回答するのは強い満足を感じている層か、逆に不満が強い層に偏りがちで、多数を占める中間層の意見は反映されにくい。また、入社直後や退職予定の従業員による回答には信頼性がない場合もあるため、個別判断を要するケースもある。

回答結果の可視化方法(様々な手法を駆使し、異常値を調整するなどして有益情報に変換)

グラフ化:棒グラフ・円グラフ・折れ線グラフなどを活用して、回答の分布を一目で把握。
・ヒートマップ:各設問ごとの満足度を色で表現し、どの分野が強み・課題か直感的に示す。
・スコアリング:5段階評価などで数値化し、平均点を算出。項目ごとにランキングを作成する。
・クロス集計:部署・年齢層・役職ごとに結果を分類し、グループごとの差異を可視化する。
・NPS(Net Promoter Score):「会社を親しい人に勧められるか?」といった設問。
・レーダーチャート:複数の設問を軸にし、強みと弱みのバランスを視覚化する。
・テキストマイニング:オープンクエスチョン(自由記述)の回答テキストをマイニング技術で分析し、キーワード抽出やポジティブ/ネガティブな意見を自動で分類。
・時系列分析:過去の調査結果と比較し、改善傾向や悪化ポイントを時系列で追跡。
・他社比較分析:競合他社と比較し、強みや弱みを比較、離職防止に繋げる

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