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M&A用語+

M&A用語は専門的なものが多く、誤用もされやすく、要注意です。
売却価格等の条件は、「取引関係者による評価」で決まります。
売主が成行任せは禁物で「買主サイドの評価を想定した準備」が勝敗を分けるのです。
取引関係者は、買主本人(買主の社内でも賛成派、反対派がいることも)だけではありません。
専門家(会計士、税理士、弁護士、コンサルタントが精査結果や価値評価を買主に報告)や、
銀行(買収資金の融資可否判断や融資条件を検討)等がどう評価するか、などなど。
買主サイドでもそれぞれの利益やリスクがあって、それぞれの主張があるのです。
正確な用語理解が、クライアント様の利益最大化への第一歩となります。
日本初の売主支援専業のM&A助言会社として、『売主様のためのM&A用語集』をご用意しました。
用語の意味に加え、知っておくべき豆知識をご紹介してますのでぜひ参考にしてください。

財務諸表(Financial Statement)

◆財務諸表(FS)とは、企業の財務状況、経営成績やキャッシュフローの状況を表した書類のことである。貸借対照表(B/S)、損益計算書(P/L)、キャッシュフロー計算書(C/F)、株主資本変動計算書(S/S)の4つの資料(財務四表)で構成される。未上場企業ではC/Fを除いた財務三表のことを指す場合が多い。

◆ 財務諸表に含まれる書類の概要は次のとおり。

▽貸借対照表(Balance Sheet, B/S):
一定時点における財政状態(ストック情報)を示し、資産、負債、純資産の内訳を明らかにする。
▽損益計算書(Income Statement, P/L):
一定期間における経営成績(フロー情報)を示し、収益と費用から利益を計算する。
▽キャッシュフロー計算書(Cash Flow Statement, C/F):
現金及び現金同等物の流れを営業活動、投資活動、財務活動の3つに分けて示す。
▽株主資本変動計算書(Statements of Shareholders’ Equity, S/S):
一定期間における株主資本の変動を示し、利益剰余金の変化、増資、配当金などを記載する。

◆ 会計の種類は大きく次の3つに分かれる。

財務会計:外部利害関係者向けに企業の財務情報を提供することを目的とし、採用する会計基準に準拠した財務諸表を作成する。企業価値を外部に理解してもらうために最も重要。
管理会計:経営者向けに内部での意思決定を支援する目的で行われる。予算編成や原価計算などが含まれる。企業価値を高めるために最も重要。
税務会計:税務申告を重視し、外部報告は重視しない簡便な会計処理。未上場企業の多くが顧問税理士の指導の下で(又は税理士による記帳代行で)実施する会計。

◆ 会計基準の種類には次のようなものがある。会社によっては、複数の会計基準に同時に準拠し、複数の財務諸表を作成し開示する場合もある。

IFRS(国際財務報告基準)国際的に統一された会計基準。多国籍企業や海外展開を行う企業に適している。
▽US-GAAP(米国会計基準):米国の会計基準。米国市場で取引される企業に採用される。
企業会計基準(J-GAAP)日本国内で一般的に適用される会計基準。主に上場企業が採用する。
中小会計指針日本の中小企業向けに作成された会計処理の指針で、税務申告での負担が少ない形で簡便化されている。会計参与設置会社を想定している。
中小会計要領中小企業向けのさらに簡便な会計処理の指針。

◆ 財務諸表監査の意義と義務のある会社は次のとおり。

財務諸表監査の意義:財務諸表監査は、企業の財務諸表が適正に作成されているか(故意又は過失による重要な虚偽の表示がないか)を独立した監査の専門家が検証することで、財務諸表を「投資家や債権者が信頼できる状態」にすることを目的としている。
▽財務諸表監査を受ける義務のある会社:上場企業や会社法上の大会社は監査を受ける義務を負う。

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