Glossary

M&A用語+

TOP

→

M&A用語+

M&A用語は専門的なものが多く、誤用もされやすく、要注意です。
売却価格等の条件は、「取引関係者による評価」で決まります。
売主が成行任せは禁物で「買主サイドの評価を想定した準備」が勝敗を分けるのです。
取引関係者は、買主本人(買主の社内でも賛成派、反対派がいることも)だけではありません。
専門家(会計士、税理士、弁護士、コンサルタントが精査結果や価値評価を買主に報告)や、
銀行(買収資金の融資可否判断や融資条件を検討)等がどう評価するか、などなど。
買主サイドでもそれぞれの利益やリスクがあって、それぞれの主張があるのです。
正確な用語理解が、クライアント様の利益最大化への第一歩となります。
日本初の売主支援専業のM&A助言会社として、『売主様のためのM&A用語集』をご用意しました。
用語の意味に加え、知っておくべき豆知識をご紹介してますのでぜひ参考にしてください。

グリーンウォッシュ(Greenwashing)

◆グリーンウォッシュとは、企業が環境対策に取り組んでいるように見せかけ、実際には虚偽等であることを指す。具体的には、広告等で環境に優しいイメージを強調しつつ、実際にはその取組みを行っていない場合などである。一時的に企業イメージを向上させる効果がある一方、長期的には逆効果のリスクもある。

◆グリーンウォッシュにより、短期的なイメージ向上、規制圧力の回避といった効果が見込まれる。

◆代表的なグリーンウォッシュの例としては、以下のものが挙げられる。
・Volkswagenのディーゼルゲート事件:  Volkswagenは、ディーゼル車の排出ガスに関し虚偽広告を行っていた。この事件は世界的なスキャンダルとなり、企業の信頼性を大きく損なった。

・Nestléの「持続可能なパーム油」宣言:  Nestléは、持続可能なパーム油使用と宣伝したが、実際には環境破壊や労働搾取に関与しているサプライヤーとの関係が明らかになり、批判を受けた。

・H&Mの「コンシャス」コレクション:  H&Mは、環境配慮素材を使用した「コンシャス」コレクションを打ち出したが、実際にはその環境貢献度が不明確で、過度な消費を助長するファストファッション自体が環境に悪影響と批判された。

【Plus】M&A売主がグリーンウォッシュを利用する場合、短期的な売上増加や企業価値向上を狙うことができるが、長期的なリスクが大きいことを認識する必要がある。仮にM&A買主がESGへの強いコミットをしている場合、DD期間中にそれが発覚すればディールブレイク、価格調整、成約後に発覚してもインデムの対象になるリスクがある。従って、M&A買主のESGへの姿勢を確認し、必要に応じ、適切な修正を実行したり、過度な誇張は避けておくべきである。

【Plus】M&A買主が、グリーンウォッシュ企業を買収することで、一時的にブランド価値を高めたり、市場シェアを拡大する短期的なメリットが見込める。しかし、長期的に虚偽が発覚した場合、企業価値の急落やレピュテーションリスクが高まり、企業グループ全体として大きな損失を被る可能性がある。そのため、ESG DDが実施されれば、M&A売主は、慎重に対応しなくてはならない。

Copy Protected by Tech Tips's CopyProtect Wordpress Blogs.