Glossary

M&A用語+

TOP

→

M&A用語+

M&A用語は専門的なものが多く、誤用もされやすく、要注意です。
売却価格等の条件は、「取引関係者による評価」で決まります。
売主が成行任せは禁物で「買主サイドの評価を想定した準備」が勝敗を分けるのです。
取引関係者は、買主本人(買主の社内でも賛成派、反対派がいることも)だけではありません。
専門家(会計士、税理士、弁護士、コンサルタントが精査結果や価値評価を買主に報告)や、
銀行(買収資金の融資可否判断や融資条件を検討)等がどう評価するか、などなど。
買主サイドでもそれぞれの利益やリスクがあって、それぞれの主張があるのです。
正確な用語理解が、クライアント様の利益最大化への第一歩となります。
日本初の売主支援専業のM&A助言会社として、『売主様のためのM&A用語集』をご用意しました。
用語の意味に加え、知っておくべき豆知識をご紹介してますのでぜひ参考にしてください。

マクロ経済環境分析(Macroeconomic Environment Analysis)

マクロ経済環境分析とは、企業の事業環境に影響を与えるマクロ経済の動向を分析し、経営戦略策定や各種意思決定を最適化するための前提を確認する手段である。M&A会社売却を予定する売主にとっても、マクロ経済の見通しを踏まえ、早めに売却準備(外部者から見て良い会社に、欠点の少ない会社にしておく)を開始するとともに、M&A取引タイミングを最適化することが勝利のカギとなる。

◆知っておくべき基本的な経済理論

以下のような基本的なマクロ経済理論を理解し、俯瞰した着眼点を持つことで、成功する意思決定を下せる確率が高まる。特に重要な意思決定(ドメイン変更、新商品・サービス、設備投資やM&Aなど)のタイミングでは、様々な角度から批判的に検証することも重要である。1つでも多くの視点を持つことで重大な失敗を回避できる可能性が高まる。

経済理論概要オーナー社長に影響する要素
景気循環論拡張・好況・収縮・不況を定期的に繰り返す・消費者の需要変動
・企業の姿勢の変化
・M&Aタイプ(VCPE再生)の循環
需要と供給の法則
ケインズ経済学
価格は市場の需要と供給のバランスで決まるが、特に需要が供給を決める・企業の製品・サービスの価格変動、インフレ・デフレ
M&A価格の決定要因
マネタリスト学派
貨幣数量説
通貨供給量の変化が物価や景気に影響を与える・金融緩和・引き締めの影響
・資金調達コスト
・M&A含むリスクマネーの増減
購買力平価
(PPP: Purchasing Power Parity)
為替レートは(長期的には)各国の物価水準で決まる・企業の輸出入取引
・海外M&Aの自国通貨ベース評価
金利と投資の関係
IS-LMモデル)
金利が低いと投資が活発になり、逆に高いと投資が抑制される・設備投資の金利コストの変動
・M&A資金調達コストの変動
インフレと失業のトレードオフ(フィリップス曲線物価が上がると失業率が下がり、逆もまた然り・労働市場での賃金変動
・インフレによる消費需要の変動
・アクハイヤ―(人材調達目的のM&A)の増減

◆通常ウォッチしておくべきマクロ経済指標

企業経営やM&A売却戦略を考える上で、以下のマクロ経済指標を定期的にモニタリングすることが重要である。

指標意味影響
GDP成長率経済全体の成長率景気の動向
失業率労働市場の状況人件費、消費需要の変化
インフレ率(CPI, PPI)物価上昇率企業のコスト負担、金利動向
金利(政策金利・長短金利)資金調達コストの指標資金調達(運転資金・設備投資資金)
為替レート(USD/JPYなど)自国通貨の相対価値輸出入、インバウンド需要、外国人人材
株価指数(日経平均、S&P500など)内外株式市場の景気動向投資家のリスクマインド(リスクオン・リスクオフ)、企業価値評価(上場類似会社)
企業倒産件数企業の経営環境を示す業界リスク、再生ステージ同業等を安く買収する機会の増減
製造業・サービス業PMI企業の景況感景気先行指標として活用
貿易収支・所得収支・経常収支貿易黒字・赤字の状況
所得収支の状況
為替市場、輸出入関連企業への影響、外資系企業への支払い
Copy Protected by Tech Tips's CopyProtect Wordpress Blogs.