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M&A用語+

M&A用語は専門的なものが多く、誤用もされやすく、要注意です。
売却価格等の条件は、「取引関係者による評価」で決まります。
売主が成行任せは禁物で「買主サイドの評価を想定した準備」が勝敗を分けるのです。
取引関係者は、買主本人(買主の社内でも賛成派、反対派がいることも)だけではありません。
専門家(会計士、税理士、弁護士、コンサルタントが精査結果や価値評価を買主に報告)や、
銀行(買収資金の融資可否判断や融資条件を検討)等がどう評価するか、などなど。
買主サイドでもそれぞれの利益やリスクがあって、それぞれの主張があるのです。
正確な用語理解が、クライアント様の利益最大化への第一歩となります。
日本初の売主支援専業のM&A助言会社として、『売主様のためのM&A用語集』をご用意しました。
用語の意味に加え、知っておくべき豆知識をご紹介してますのでぜひ参考にしてください。

新古典派経済学(Neoclassical Economics)

◆新古典派経済学は、19世紀後半から20世紀初頭にかけて確立された経済学の理論体系であり、主に個人や企業の合理的な意思決定、需要と供給の均衡、市場の自律的な調整メカニズムを重視する。新古典派経済学は、限界効用理論を基礎にしており、経済主体は自らの利益を最大化するよう行動すると仮定している。

◆代表的な経済学理論としては以下を挙げられる。

限界効用理論:消費者が財やサービスの追加的な単位に対して感じる満足度(効用)は、消費量が増えるにつれて減少するという理論。これに基づき、需要は価格と逆相関する形で決定される。
一般均衡理論:市場は複数の財やサービスから成り立っており、各市場の需給が相互に影響し合っている。新古典派経済学では、価格が柔軟に調整されることで、全体の市場が均衡状態に達するという理論を展開している。
完全競争モデル:新古典派経済学では、市場が自由で完全に競争的である場合、資源配分は効率的であり、すべての経済主体が最適な意思決定を行うとされる。政府の介入は不要と考えられ、自由市場が最適な結果を生み出すと信じられている。

【Plus】経営者として注意すべきリスクとチャンスとしては以下を挙げられる。

短期的なリスク:新古典派経済学が前提とする自由競争市場では、価格競争が激化しやすく、短期的には利益率が低下するリスクがある。また、過度な競争は資源の浪費を招き、収益の減少につながる可能性がある。
短期的なチャンス:自由市場が十分機能している場合、需要と供給のバランスが自然に取られるため、過剰な在庫や過少な供給のリスクが低減される。また、価格競争に勝つためのコスト削減や効率化が進めば、短期的な利益の最大化が可能となる。
長期的なリスク:長期的には、市場の自由競争が格差を拡大させるリスクがある。新規参入者が少なくなり、大企業が市場を独占することで競争が減退し、イノベーションが停滞する可能性もある。また、需要と供給の均衡が崩れると、デフレや不況に陥るリスクがある。
長期的なチャンス:新古典派経済学の基本原則に従い、企業が長期的に効率的な資源配分を実現できれば、持続的な利益の成長が期待できる。また、技術革新や生産性向上による競争力の強化が企業の長期的な成功を支える。

【Plus】オーナーとしての株式価値の視点としては以下を挙げられる。

自由競争市場の恩恵:自由市場で企業が競争力を発揮できれば、企業の収益力が高まり、自社株式の価値が上昇することが期待できる。市場が効率的に機能し、需要が拡大すれば、株式の市場価格も上昇する可能性が高い。
競争の激化:一方で、競争が激化し収益率が低下すると、株式価値が下がるリスクがある。特に、技術革新や新規参入者によって市場シェアが奪われた場合、株価に悪影響を与える可能性がある。自由競争の中で持続的な競争優位性を維持するための戦略が必要である。

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