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M&A用語+

M&A用語は専門的なものが多く、誤用もされやすく、要注意です。
売却価格等の条件は、「取引関係者による評価」で決まります。
売主が成行任せは禁物で「買主サイドの評価を想定した準備」が勝敗を分けるのです。
取引関係者は、買主本人(買主の社内でも賛成派、反対派がいることも)だけではありません。
専門家(会計士、税理士、弁護士、コンサルタントが精査結果や価値評価を買主に報告)や、
銀行(買収資金の融資可否判断や融資条件を検討)等がどう評価するか、などなど。
買主サイドでもそれぞれの利益やリスクがあって、それぞれの主張があるのです。
正確な用語理解が、クライアント様の利益最大化への第一歩となります。
日本初の売主支援専業のM&A助言会社として、『売主様のためのM&A用語集』をご用意しました。
用語の意味に加え、知っておくべき豆知識をご紹介してますのでぜひ参考にしてください。

日本版ノーアクション・レター(Japanese No-Action Letter)

◆日本版ノーアクションレター(法令適用事前確認手続)とは、民間企業による事業活動が迅速かつ公平に展開されやすくする目的で、法令等を所管する国の行政機関に、法令等の規定に抵触するか否かについて事前に確認する手続きのことを指す。

◆手続きは次のようなプロセスを経る。新規産業や新商品・サービスについて、事前に行政機関に問い合わせることで安心して事業展開できるメリットがある。ただし、公表を要するため、新規性の高い事業や商品サービスの場合には、公表がデメリットになる場合もある。

1. 民間事業者が、検討中の事業内容を具体的に書面で提示
2. 民間事業者が、抵触を懸念している法令等を具体的に特定
3. 行政機関による書面による回答の内容が公表されることに同意
4. 1~3を条件に、各行政機関が書面で抵触有無を原則30日以内に回答

◆日本版ノーアクションレターに行政機関は以下のとおりである。

・公正取引委員会
・警察庁(国家公安委員会)
・金融庁
・消費者庁
・総務省
・法務省
・外務省
・財務省
・文部科学省
・厚生労働省
・農林水産省
・経済産業省
・国土交通省
・環境省
・原子力規制委員会

【Plus】M&A売主としては「検討中の新規事業や既存事業の新商品サービスが、買主から見て、法令等に抵触するリスクがあると見做される可能性がある」と判断される場合、何も対処せずにM&Aプロセスを開始すれば、門前払いのような無関心、早期の断念、状況把握後の破談もしくは大幅な価格ディスカウントによる妥協売りといった被害が予想される。そのため、必要に応じ、ノーアクションレターを利用して、正式な行政機関の見解を初期的開示情報に含めることで、買主による過度に保守的な評価を回避し、または、買主による保守的姿勢の必要性を利用した価格交渉テクニックを封印できる。

【Plus】公表という条件に応じることが難しい、または、既に開始している事業であってノーアクションレターの手続きが藪蛇になるリスクがあれば、行政機関に「匿名」で照会する方法もある。何をどう確認すれば、M&A買主を納得させられる回答を行政機関から引き出せるか不安に思う売主オーナーは、優良M&Aアドバイザーに協力してもらう方法もある。特に、M&Aアドバイザーのチームメンバーに、弁護士公認会計士がいれば、顧問先の経営者の代理で照会をかけている体裁で、行政機関も丁寧に対応してくれるため、かなり使える「重要な開示情報の獲得技術」「売主の安心確保の技術」である。

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