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M&A用語+

M&A用語は専門的なものが多く、誤用もされやすく、要注意です。
売却価格等の条件は、「取引関係者による評価」で決まります。
売主が成行任せは禁物で「買主サイドの評価を想定した準備」が勝敗を分けるのです。
取引関係者は、買主本人(買主の社内でも賛成派、反対派がいることも)だけではありません。
専門家(会計士、税理士、弁護士、コンサルタントが精査結果や価値評価を買主に報告)や、
銀行(買収資金の融資可否判断や融資条件を検討)等がどう評価するか、などなど。
買主サイドでもそれぞれの利益やリスクがあって、それぞれの主張があるのです。
正確な用語理解が、クライアント様の利益最大化への第一歩となります。
日本初の売主支援専業のM&A助言会社として、『売主様のためのM&A用語集』をご用意しました。
用語の意味に加え、知っておくべき豆知識をご紹介してますのでぜひ参考にしてください。

現在バイアス(Present Bias)

◆現在バイアスとは、将来の利益や結果より目前の利益や快楽を過剰に重視する人間の心理傾向を指す。このバイアスにより、人々は長期的に有益な選択肢を犠牲にして、短期的な満足感を選びがちである。

◆現在バイアスの代表的な例として、以下のものが挙げられる。

消費:長期的な投資や貯蓄を避け、目先の消費に充ててしまう行動。将来のために貯金するよりも、今すぐに欲しいものを購入する傾向が強くなる(老後不安が強い日本人の場合、貯蓄-消費の選好において貯蓄に向かいやすいが、その影響を除けば、やはり現在バイアスを確認できる局面は多い)。
健康:食べたいものを食べることで、健康リスク(肥満や病気など)という将来のマイナスを理解しながら無視してしまいやすい。ダイエットや運動を先延ばしにして、今の快楽を優先する。
仕事:目先の仕事の締め切りやタスクに目を奪われ、将来的な成果や成功のために重要な思考や準備作業の努力を怠る。

【Plus】現在バイアスを利用して短期的な需要喚起を促すチャンスが存在する。例えば、期間限定や即決を促す販売促進キャンペーンは消費者の現在バイアスに訴える有効な手法である。また、早期割引や即時報酬を提供することで、短期的な購買意欲を刺激し、売上を一時的に増加させることができる。

【Plus】経営者にとって現在バイアスのリスクとしては、短期的な利益を優先するあまり、長期的な成長戦略や投資を怠る可能性がある点が挙げられる。例えば、目先のコスト削減を重視して将来的に必要な設備投資や人材育成を怠れば、結果的に競争力が低下するリスクがある。

【Plus】オーナーとしての視点では、多数のオーナーが将来の成功のための努力が不足していることを理解し、自分はしっかり準備をしてからM&Aに臨むべきである。目先の快楽、つまり「すぐに大金が」「すぐに経営者保証が」という悪質・無能ビジネスブローカーの囁きに耳を貸さないことが大事である。

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