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2023年が始まりました!

2023/1/1

代表ブログ~M&A徒然草~

2023年が始まりました!

新年あけましておめでとうございます。2023年が始まりました。

2022年振り返り

■コロナ禍は完全収束が見えてきました。制度的な矛盾(皆保険、医療等)が露出。法人軽視・自然人重視のバイアスの結末はこれから。

■ウクライナ侵攻は長期化しつつも小康状態、但し予断許さず。資本主義・民主主義 vs 強権主義の構図がどこまでどれくらい連鎖するか。

■日本と欧米の金融政策の違いを反映し円安が急伸。輸入物価を中心に日本企業に久方ぶりのコスト押上げと値上げチャンスが到来。賃上げ・消費増の好循環始められるか。

■FRBの金融引き締めも終結ステージ予想段階。2023年中の金融引き締め終了と金融緩和への転換が期待される。

■習近平国家主席は3期目に突入。ゼロコロナ政策への不満等からデモが一部で。さらなる超長期政権への布石がどういう波紋を生むか。

■台湾有事に備え、欧米が半導体工場を国内誘致。グローバル化を要所で持続し、回避しうる損失を免れるラインを中国が防衛できるか。

■安倍元首相殺害を機に、財務省は政府・金融機関の体力を回復させたい内心を表面化。銀行は貸出金利上昇を模索。

■宏池会岸田首相が財務省の希望に呼応、支持率低迷も受け、突然の防衛増税(法人税等)の方針。成長政策効果は大幅減。増税前の解散総選挙を打ち出すことで政局封じ込めか。

■任期終結間際の黒田日銀総裁も突然の実質利上げへの方針転換。次期総裁の人選と発言に関心高まる。

■成熟資本主義の宿命「未開地創造」はVRや環境等の領域で続々。暗号資産は中核ブロックチェーン技術以外、周辺のヒトの貪欲・制度を原因に問題続出。

■コロナ禍でヒトの行動が変容。続くリモートワーク、中食内食、巣籠消費といった行動変容を通じ、勝ち組企業と負け組企業の行方に注目。

■米国FF金利は25bpから450bpまで400bpもの利上げと急激な引き締めに転換、インフレは年末でも沈静化の確信まで到達せず

■NYダウは36,000から一時28,500程度まで20%下落し年末33,000まで回復して着地、日経平均は29,000から26,000のレンジ内で推移。

■ドル円は年初115円から一時150円へ30%円安に年末130円まで戻って着地。

■コロナ禍、ウクライナ侵攻といった重大イベントが、グローバル化の逆戻し、対面業務コスト底上げ、インフレ圧力といった現象を引き起こし、また、AI技術等の先端技術の進展もあって、数十年継続した大きな流れ(投資による格差拡大、学歴・スキルに起因する賃金格差拡大)に変換の兆しも。

こんな出来事が起こり、色々な課題、不安や期待も生まれました。

2023年のM&A市場の見通し

2022年のM&A市場は、金融引き締めの結果、リスクマネーが急減、上場株価もLBO市場も振るわず、特に大型案件(Large Cap)の売却は苦しい年でした。2023年中には回復すると予想されています。

ピカリと光る中堅中小企業(Mid-Cap、Small-Cap)を、実力ベースの適正価格で売却したいオーナー社長にとっては、安定的な事業承継ニーズに上乗せとなる有事のM&A案件供給の増加、需給悪化の影響が続いたため、厳しい年が続いてしまったという印象です。

圧倒的多数を占める零細企業の売却では、ベストな環境とは言いにくいものの、現実的なゴール設定さえすれば大きな影響はなかった年と言えるでしょう。例年通り、もしくは例年以上に安すぎでしたが仕方ない、ということですね。

2023年はどうなるでしょうか?
結論として、全体として見ればまだ厳しい年が続くと見ています。しかし大きな変化の年、チャンスの年にもなりうると見ています。

もちろん、マクロでみて厳しいだけで、ミクロで見れば最高の売り時の売却対象会社もいるでしょう。優れた買主に実力を反映した適正価格で譲り渡すチャンスはあるはずです。

しかし、多くの売却対象会社、売主(オーナー社長)にとって、残念ながら、2023年もバラ色の売り手市場ではないと考えてます。

もし、色々なタイプのM&A助言会社を巡ってみて、納得のいくゴール、そこへの道筋に腹落ちできなければ、ここは、いっそのこと力を蓄えるチャンスと捉えるべきです。

M&A会社売却は一種の投資売却活動です。

資産運用の用語を借りてくれば、β(市場平均)の見通しは悪くても、α(個別銘柄の超過リターン)でカバーし、自分のリターンは大幅なプラスにできることもあります。

M&A取引の中で評価されるポイントを伸ばし、欠点を減らす必要があるのに、特殊要素が複雑に絡み合うM&A取引初心者のオーナー社長が、思い込みで準備すると、ピントの外れた準備に希少な時間を浪費してしまいます。

M&A助言会社の多くは、仕入(売り案件の契約獲得)に最大の力を入れ、販売(買主探索と成約)も中立から買主寄りの立場からの支援までしかしてくれませんが、当社は、仕入販売の中間の加工(潜在能力の発見・強化、欠陥の発見・治癒・柔軟なストラクシャリング等)にも多くの力を割く珍しいM&A助言&総合コンサルティング会社です。


ピカリと光る中堅中小企業を、実力ベースの適正価格で売却したいオーナー社長さんは、人生最大の取引ですので、ぜひ熟考いただき、無理なく、無駄なく、最短ルートで、一番高い山の頂を制覇いただきたいと思います。

令和5年元旦

シェルパ・キャピタル・アドバイザリー株式会社

代表取締役 稲村光威